施工面積と延床面積(坪単価のマジック)とは
せこうめんせきとのべゆかめんせき
同じ家でも分母で坪単価が変わる。安く見せる定番の仕掛け。
施工面積と延床面積は、坪単価のマジックの種明かしになる面積の知識です。施工面積=実際に工事した広さ(吹き抜け・バルコニー・ポーチも含む)、延床面積=法的な床面積の合計。同じ家でも施工面積の方が1〜2割大きい——大きい分母で割れば、坪単価は安く見えるという単純な算数が、広告の世界では今日も使われています。
2つの面積の違い
- 延床面積: 建築基準法上の床面積の合計。登記・容積率・課税の基準になる「公式な広さ」(別項参照)
- 施工面積: 延床に加え、吹き抜け・バルコニー・ポーチ・玄関土間の一部など「工事はしたが床面積に入らない部分」を含む——定義は会社ごとに微妙に違い、公式な統一基準がありません
坪単価マジックの実演
- 例: 総額2,400万円の家。延床30坪なら坪80万円、施工面積35坪で割れば坪68.5万円——同じ家が12万円/坪も安く見えます
- 広告の「坪50万円台〜」の類は、施工面積ベース+最小プランの組み合わせが定番です(坪単価の項参照)
施主の防衛術
- 比較は「総額÷延床面積」で自分で再計算——これだけで各社が同じ土俵に乗ります
- 「この坪単価は延床と施工面積のどちらで割った数字ですか?」——見積もり・広告への定番質問に
- 施工面積という概念自体は正当です(吹き抜けにも壁・屋根・足場の工事はある)。見積もりの内訳として使うのは合理的、比較の分母として使うのは要注意——この区別が本質です
ひとつ上の視点
坪単価はそもそも「範囲(何を含むか)×分母(何で割るか)」で何とでも動く指標(坪単価の項参照)。単価でなく総額、面積は延床——この2原則を守れば、面積のマジックはあなたに通用しません。
よくある質問
Q.施工面積と延床面積、どちらで坪単価を見るべきですか?
A.会社間の比較は必ず「総額÷延床面積」で統一してください。施工面積は吹き抜け・バルコニー・ポーチまで含む大きな数字で、これで割ると坪単価が1〜2割安く見えます。広告の坪単価がどちらの面積ベースかの確認が、価格リテラシーの基本です。
Q.施工面積という考え方自体が悪いのですか?
A.いいえ、施工面積は「実際に工事した範囲」を表す実務上正当な概念です(吹き抜けにも壁・屋根の工事はあるため)。問題は「安く見せる分母」として比較に使われること。概念は正当、比較への使用は不当——と区別してください。
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