家を貸すときの基礎知識とは
いえをかすときのきそちしき
転勤時の選択肢。住宅ローンの承認・普通借家と定期借家の違いを知る。
家を貸すときの基礎知識は、転勤族・将来の住み替えを考える人の保険です。「売る」以外に「貸して戻る」という選択肢を持てるかどうか——鍵は①銀行の承認、②契約形態(定期借家)、③収支の現実の3点。建てる前に知っておくと、いざという時の選択肢が広がります。
① 住宅ローンと賃貸の関係(最重要)
- 住宅ローンは「本人が住む」ことが融資条件。無断で貸すのは契約違反で、一括返済請求のリスクがあります
- 転勤などやむを得ない事情なら、銀行に届け出て住宅ローンのまま賃貸を認められるのが一般的(帰任後に戻る前提)
- 恒常的な賃貸経営に切り替えるなら、アパートローン等への借り換えが筋——「まず銀行に相談」が鉄則です。住宅ローン控除は自分が住まない期間は適用外になる点も
② 契約形態: 定期借家を知っているか
- 普通借家: 借主保護が強く、貸主都合の解約・退去は非常に困難——「戻りたいのに戻れない」の原因
- 定期借家: 期間満了で確実に終了(再契約は双方合意)。転勤貸し・数年だけ貸すなら定期借家一択です。家賃は普通借家よりやや安くなる傾向がありますが、確実に戻れる価値が上回ります
③ 収支の現実
- 収入: 家賃 −(管理委託料5%前後+固定資産税+火災保険+修繕費+入退去のクリーニング・原状回復)
- 空室と劣化のリスクも織り込む: 「家賃=丸ごと収入」ではありません。手取りは家賃の7〜8割で見積もるのが現実的
- 貸す前の整備(ハウスクリーニング・設備点検)と、貸している間の点検記録も忘れずに(住宅履歴の項参照)
建てる前に活きる視点
転勤の可能性がある人は、「貸しやすい家」=普遍的な間取り・駅距離・管理しやすい設備という設計視点を(転勤族・資産価値の項参照)。「売る・貸す・戻る」の三択を持てる家は、人生の変化に強い家です。
よくある質問
Q.住宅ローンが残っている家を貸してもいいのですか?
A.無断ではいけません。住宅ローンは「本人居住」が融資条件のため、貸す前に銀行の承認が必要です。転勤などやむを得ない事情なら、住宅ローンのまま賃貸を認める扱いが一般的。無断で貸すと一括返済を求められるリスクがあります。
Q.転勤の間だけ貸したい場合はどうすればいいですか?
A.「定期借家契約」を使ってください。期間満了で確実に契約が終了し、帰任時に戻れます。普通借家契約は借主の保護が強く、こちらの都合では容易に退去してもらえません。転勤貸しの失敗の大半は、この契約形態の選択ミスです。
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