ウォークスルー収納とは
うぉーくするーしゅうのう
通り抜けられる収納。動線と収納を兼ねる分、計画の精度が問われる。
ウォークスルー収納は、通り抜けられる収納——「収納」と「通路」を一石二鳥にする設計手法です。行き止まりの収納(ウォークイン)と違い、毎日の動線上に収納が組み込まれるため、「しまう・取り出す」が移動のついでに完了します。回遊動線(別項)と収納計画の交差点にある、現代間取りの人気者です。
三大定番の配置
- 玄関 → シューズクローク → ホール: 家族は収納を通って入り(靴・上着・荷物を下ろしながら)、来客は正面玄関から。玄関が散らからない家の定番解です
- 脱衣室 → ファミリークローゼット → 廊下/ホール: 「洗う→乾かす→しまう」の洗濯動線が一直線に完成(ファミクロの項参照)。入浴前後の着替え動線も最短に
- キッチン → パントリー → 玄関: 買い物の荷下ろしが最短。ゴミ出し動線も兼ねます
設計の実務
- 通路幅60cm以上+両側収納なら幅1.4m以上: 収納の奥行き(30〜45cm)×2+通路で計算
- 扉は最小限に: 通り抜けるたびの開閉は必ず億劫になります。扉なし+ロールスクリーンが実用解(視線が気になる側だけ)
- 床の切り替え: 土間系(シューズクローク)は床仕上げと段差の位置を明確に
- 照明は人感センサー一択(両手が塞がって通る場所です)
向き不向きの判断
- 通路兼用の分、純粋な収納効率は壁面収納に劣ります(通路1帖はデッドスペース)。「毎日必ず通る動線か?」がYESの場所だけに採用を
- 通らない動線に作ったウォークスルーは「風の通る物置」になります——回遊動線の項と同じく、わが家の渋滞・移動の実態から逆算してください
「収納は使う場所の近くに」の進化形が「収納の中を通って暮らす」。家事の時短効果はファミクロ・土間収納の項とあわせて検討を。
よくある質問
Q.ウォークスルー収納のデメリットはありますか?
A.通路を兼ねる分、両側の壁が収納で埋まり通路幅(60cm以上)も必要なため、同じ収納量なら壁面収納より面積を食います。また2方向に開口があるため壁が減り、収納物が通行時に見える・埃が動くという面も。「動線の価値」が面積コストを上回る場所だけに使うのが正解です。
Q.どこに採用すると効果的ですか?
A.①玄関→シューズクローク→ホール(来客と家族の動線分離)、②脱衣室→ファミリークローゼット→廊下(洗濯動線の完成)、③キッチン→パントリー→玄関(買い物動線)の3か所が三大定番です。どれも「毎日必ず通る場所」だから収納が活きます。
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