繰り上げ返済とは
くりあげへんさい
毎月の返済とは別に、まとまった額を前倒しで返すこと。
繰り上げ返済は、毎月の返済とは別にまとまった額を元本の返済に充てることです。支払った額はすべて元本に充当されるため、その元本にかかるはずだった将来の利息が丸ごと消えます。ただし「早く返すほど偉い」わけではありません——手元資金・控除・金利のバランスで判断する話です。
2つの方式
- 期間短縮型: 毎月の返済額はそのまま、完済時期を前倒し。利息の節約効果が大きい
- 返済額軽減型: 期間はそのまま、毎月の返済額を圧縮。家計の安全性が上がる(教育費ピークへの備えに)
例: 3,000万円・35年・金利1%で、5年目に100万円を期間短縮型で繰り上げ → 利息約35万円の節約+期間1年強の短縮(効果は時期・条件で変動)。
判断の順序(返す前に確認)
- ① 生活防衛資金(生活費6か月分)は残るか。手元ゼロにしての繰り上げは本末転倒
- ② 住宅ローン控除期間中か: 残高0.7%の控除より金利が低いなら、控除が終わってからまとめて返す方が得な場合も
- ③ 金利との比較: 変動0.5%を返すより、つみたて投資や教育資金の確保が合理的なことも。逆に金利上昇局面では繰り上げが「確実なリターン」になる
- ④ 手数料と最低額を確認(ネット銀行は無料・1円からが主流)
実践のコツ
- ボーナスを「全額繰り上げ」より「半分は現金で貯める」など、流動性とのバランスを決めておく
- 変動金利で借りている人にとって、繰り上げ余力は金利上昇への保険そのもの。「いつでも返せる貯金」を育てるのも立派な戦略です
- 返済予定表(またはネットバンキングのシミュレーション)で、実行前に効果を必ず数字で確認しましょう。
よくある質問
Q.繰り上げ返済はいつやるのが一番得ですか?
A.利息軽減効果は「早いほど大きい」が原則です。ただし住宅ローン控除期間中は、控除(残高の0.7%)と金利を比べて、金利の方が低ければ控除期間終了後にまとめて返す方が得になる場合があります。金利1%超なら早期返済優先が目安です。
Q.期間短縮と返済額軽減、どちらを選ぶべき?
A.利息の節約額は期間短縮型の方が大きくなります。一方、返済額軽減型は毎月の固定費が下がるため、教育費のピークや収入減に備えたい家庭に向きます。「得」なら期間短縮、「安心」なら返済額軽減と覚えてください。
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