廊下・階段・ドアの有効幅とは
ろうかかいだんどあのゆうこうはば
図面の91cmは壁芯。実際に通れる幅は78cm前後と知っておく。
廊下・階段・ドアの有効幅は、「図面の数字」と「実際に通れる幅」のギャップを知るテーマです。図面の91cmは壁芯(壁の中心線)の距離——壁の厚みを引いた有効幅は78cm前後。この十数cmの差が、家具の搬入・すれ違い・将来の車椅子で効いてきます。
数字の実際
- 尺モジュール(91cm)の廊下: 有効幅約78cm。人のすれ違いはやや窮屈、車椅子は通れるが余裕なし
- メーターモジュール(1m): 有効幅約87cm。廊下・階段・トイレにゆとり(その分、家全体の面積も増えます——モジュールの項参照)
- ドアの有効幅: 枠の内側で測ると、780mmドアで約72cm。洗濯機(ドラム式65cm)・冷蔵庫(70cm級)は経路全体の最小幅で判定を(洗濯機の項参照)
効かせるべき場所(全体拡幅より部分対応)
- 搬入経路: 玄関→廊下→設置場所の「最小幅」がボトルネック。大型家具・家電の予定サイズで逆算
- 将来の介助・車椅子: トイレ・洗面・寝室の入口は有効80cm以上が目安(バリアフリーの項参照)。引き戸化も有効幅を稼ぐ手です
- 階段: 幅だけでなく、曲がりの内側・手すりの出っ張り(有効幅を5cm程度食う)も考慮(階段の項参照)
- 廊下そのものを減らす設計(廊下レス)なら、この問題ごと小さくなります(30坪の項参照)
実務チェック
- 図面を見たら「この数字は壁芯ですか? 有効ですか?」と一度確認——それだけで寸法の解像度が変わります
- 手持ち・購入予定の大型物(ピアノ・ソファ・ベッド・洗濯機)のリストを渡し、搬入シミュレーションを依頼
- ドアは開き方(開き戸の枠・引き戸のゆとり)でも有効幅が変わります(建具の項参照)
家の広さは「帖数」で語られますが、暮らしの快適さは案外「幅」で決まります。数字の裏側を知る施主は、10cmの価値を設計に活かせます。
よくある質問
Q.図面の91cmの廊下は、実際は何cm通れるのですか?
A.91cm(尺モジュールの3尺)は壁の中心線の距離で、壁の厚みを引いた有効幅は78cm前後です。ドアの有効幅も枠を引くと70cm台になります。「図面の数字=通れる幅ではない」——この一点を知っているだけで、家具搬入や車椅子の検討が現実的になります。
Q.廊下や開口は広げた方がいいですか?
A.全体を広げると面積を食うため、「効く場所だけ」が定石です。洗面・トイレの入口(将来の介助)、玄関ホール、大型家具が通る経路は有効幅80cm以上を確保。メーターモジュール(有効87cm前後)の採用や、その部分だけの拡幅で対応できます。
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