契約後に総額が膨らむ「3つの入口」|どこで増えるかを先に知っておく
注文住宅営業7年の経験をもとに執筆(運営者について)
家づくりの総額は、契約後に3つの決まった入口から膨らみます。増える場所が分かっていれば、予算の守り方も決まります。
結論: 増える場所は、だいたい決まっている
- 「最初の見積もりより数百万円増えた」は、注文住宅ではよくある話です
- ただし増える場所はランダムではなく、ほぼ3つの入口に集中しています
- どこで増えるかを先に知っておけば、驚かずに済み、事前に予算を取り分けておけます
入口1: 見積もりに「最初から入っていなかった」費用
広告や初期の概算に出てくるのは本体価格、つまり建物本体の工事費だけであることが多いです(本体価格の項参照)。実際に住める家にするには、これ以外が必ず要ります。
この2つで、本体価格の2〜5割が上乗せされるのが一般的です。「増えた」というより、最初から総額に入っていなかったというのが正確です。だからこそ、最初の段階で概算ではなく総額で話をすることが重要になります。
入口2: 打ち合わせで積み上がるオプション
契約後、仕様を決める打ち合わせが始まると、標準仕様とオプションの差額が少しずつ積み上がります(標準仕様とオプションの項参照)。
- 1つ10〜30万円の追加が、10回重なれば100〜300万円です
- 「せっかくだから」「ここだけは」が続くと、合計を把握しないまま進みます
- 特にキッチン・浴室・床材・断熱仕様は差額が大きくなりやすい箇所です(人気オプションの項参照)
対策はシンプルで、打ち合わせのたびに「今の累計はいくらですか?」と聞くことです。都度の差額だけ見ていると全体を見失います。そして事前に「オプション枠は◯◯万円まで」と決めておくと、迷ったときの判断基準になります。
入口3: 着工後の変更
工事が始まってからの変更は、変更契約という形で金額が確定します(変更契約の項参照)。
- 着工後の変更は、すでに発注済みの材料や手配済みの職人に影響するため、同じ変更でも契約前より高くつきます
- 場合によっては工期も延び、仮住まいの家賃が増えることもあります
「後で変えればいい」と保留にした項目ほど、この入口から入ってきます。着工前までに決め切るのが、いちばん確実な防ぎ方です。
予算の守り方
- 総予算を先に決める: 建物にいくら使えるかは、総予算から土地・諸費用・別途工事を引いた残りです。この順番を逆にすると必ず苦しくなります
- 予備費を最初から取り分ける: 総額の5〜10%を「使わないお金」として確保しておくと、想定外の地盤改良などにも慌てずに済みます
- 優先順位を先に決めておく: 何を諦めるかを決めていないと、打ち合わせの場では全部を残す方向に流れます
マイホームスターターのシミュレーターは、この「総予算から逆算する順番」をそのままなぞる作りになっています。要望の優先順位まで整理したうえで打ち合わせに臨むと、入口2と3での判断がぐっと楽になります。
よくある質問
Q.最初の見積もりに諸費用まで入れてもらえますか?
A.依頼すれば概算で入れてもらえます。「土地代・別途工事・諸費用を含めた、住み始めるまでの総額で出してください」と伝えるのが確実です。この一言で会社ごとの比較もしやすくなります。
Q.予備費はどのくらい見ておけばよいですか?
A.総額の5〜10%が目安です。特に地盤改良は事前の調査結果が出るまで金額が確定せず、100万円以上かかることもあるため、土地が決まっていない段階では多めに見ておくと安心です。
Q.オプションを断りにくいのですが
A.「予算の上限を決めているので、今回は見送ります」と伝えれば十分です。上限を先に決めておくと、断る理由を毎回考えなくて済みます。優先順位を紙にして持参するのも有効です。
Q.着工後の変更は絶対にできませんか?
A.できないわけではありませんが、費用も工期も余分にかかります。特に構造や配管に関わる変更は影響が大きくなります。決めきれない項目は、着工前の打ち合わせで詰めておくのが結果的にいちばん安く済みます。
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